獣医さんから「あなたのペット(犬猫)は腎臓病・心臓病です」と言われたら
獣医さんから「あなたのペット(犬猫)は腎臓病・心臓病です」と言われた時のご参考になるブログにしたいと思ってます.私は現役の獣医師で,特に心臓病と腎臓病を得意分野にしています.
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犬と猫の3大死因の共通点
 それぞれの病気の詳しい説明に入る前に,もうちょっと全般的な説明を続けます.

 心臓病,腎臓病,そしてがんはそれぞれ異なる病気です.しかし,いくつかの共通点があります.

 第1に,いずれも慢性疾患だということです.

 「疾患」というのは「病気」と同じ意味ですね.
 「慢性」というのは,「長い時間をかけてゆっくりと進行する性質がある」という意味です.しかし,皆様にはもう一つの重要な意味を知って頂きたいと思います.

 病名に「慢性」の二文字がつく病気は,完治しないのが基本です(がんの中には完治するものがありますが,再発したり転移するタイプもまた多いのが実情です).
 例えば,犬や猫はたびたび膀胱炎という病気にかかります.この病気が短時間で進行すれば私達は急性膀胱炎と診断します.急性の病気は完治が望める病気です.ですから,治療の目標は病気を完治させることです.

 これに対して,慢性膀胱炎は完全な治癒(完治)は望めません.そのため,症状の緩和や病気がそれ以上悪くならないようにすることが治療の目的になります.つまり,心臓病,腎臓病.がんに罹った犬や猫は,その病気と長い間,戦うことになります.

  「長い間,戦うことになります」….言葉で言うのは簡単です.長い間,動物病院に通えばそれなりの費用もかかります.しかし,治療が成功すれば病気の進行は遅くなり,動物は苦痛から解放されます.動物が苦しまなければ,飼い主さんも明るい気持ちを取り戻すことが出来ます.いずれにしても,長い治療期間を通じて,飼い主さん達はたとえ担当の獣医師から様々な説明を受けたとしても,色んな疑問がわいたり,様々なことに不安感を感じられるのが普通です.そんな疑問点を網羅して,できるだけ判りやすくお答えしようと言うのがこのブログの目的です.

 「長い間,ペットの病気と戦う」…この戦いに疲れ果ててしまう方がいらっしゃるかも知れません.その挙げ句に「もうペットは飼わない」と仰る方がいらっしゃるかも知れません.私もこのようなことを何回となく飼い主さんから言われたことがあります.
 私は,動物をどうしても好きになれない人間がいることを知っています.同時に,動物と暮らすことで幸せになる人間がいることも知っています.私のような動物医療に携わる獣医師がサポートできるのは,主に後者の方々です.

 「もうペットは飼わない」と言われてしまうと,私は何とも言えない気持ちになります.ですから,そのような飼い主さんをお一人でも少なくしたいと思ってます.

 この3つの疾患の第2の共通点は,治療する上で生活管理が非常に重要だということです.

 私は大学の附属病院で診察しているため,急性の病気よりも慢性の病気にかかった動物を多く拝見しています.
 飼い主さんに病名を告げ,今後の見通しや生活指導をご説明し,最後に「何かご質問はございますか?」とお聞きすると,多くの飼い主さんが「日常生活で気をつける点を教えて下さい」とか,あるいは「食べ物や散歩にはどのような点を注意したら良いですか」とお尋ねになります.これはどちらも非常に的確なご質問です.

 いずれ詳しく説明しますが,例えば慢性心臓病に罹った犬や猫では,食事に十分に注意する必要があります.特に塩分(正確にはナトリウム)は要注意です.また,栄養価の高いものばかり食べて肥満になるのも要注意です.
 慢性腎臓病に罹ってしまった場合,日頃から水を沢山飲めるようにしてあげるべきです.食事(敢えて“餌”とは書きません.この理由はいずれ言及します)に関しては,蛋白質を制限します.
 炭水化物はがんを転移させやすくすることが判っているため,がんに罹った動物はできるだけ炭水化物を食べないようにすべきです.

 食物は決して薬ではありません.

 しかし,慢性的な病気では,成分を病気に応じて変えた食物は,薬と同じかそれ以上に有効なことが犬や猫でも判っているのです.このことも,いずれ具体的に説明する予定です.

 第3の共通点は,既に述べたことですが,病状はゆっくりと進行(つまり悪化)するということです.
 治療を受けた場合よりも,治療を受けた方が病状の進行は無論,遅くなります.しかし,治療を受けたとしても,病気の進行を完全にストップさせることは多くの場合で不可能です.どうしても,進行してしまうのです.

 このことは,慢性疾患では通院期間が長くなることを示します.

 通院期間が長くなると言うことは,それだけお金も労力かかります.普通,お金も労力もかかる場合,十分に納得してから判断したいですよね?

 しかし,私から見ると日本人は特にお金の話題を避けるクセ(これは良いことでもあるのでしょうが)があるようです.

 でも,動物の命も大切ですが,お金も大切ですよね.

 十分に納得して治療を受けて頂くために,病状は当然のこととして,治療費についてもよく説明を受ける権利が飼い主さんにあると言うことです.

 良い獣医さんの見つけ方にはいくつかポイントがあると思います.その一つが「治療費について,気軽に相談・質問できる先生」だと思います.話が脱線しますが,次回は良い獣医さんの見つけ方,そして飼い主さんにお願いしたいことを書く予定です.
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2013/08/17(土) 21:25:22 | | #[ 編集]
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2013/08/17(土) 22:02:55 | | #[ 編集]
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